2025年9月から国内線搭乗でVNeIDが必須!ベトナム空港の新セキュリティ制度をわかりやすく解説

2025年9月15日より、ベトナムの国内線空港を利用するすべての乗客は、従来の身分証明書に加えてVNeID(電子身分証明/デジタルIDアカウント)の提示がセキュリティチェックや搭乗手続きで義務化されます。この新制度は「Chỉ thị số 24/CT-TTg」に基づき、空港の安全性向上と手続きのデジタル化を目的としたものです。この記事では、VNeIDとは何か、新制度の内容、いつから適用されるか、乗客として知っておくべきことをまとめます。

1. VNeIDとは何か?電子ID制度の概要

VNeIDは、ベトナム政府が提供する電子身分証明制度で、国民のID情報をオンライン・デジタルで管理・認証できる仕組みです。従来の紙の国民IDカードやパスポート、生体認証技術(指紋、顔認証など)と組み合わせることで、身元確認や各種公的手続きの信頼性を向上させるものです。

政府のデジタル化推進政策の一環であり、交通、行政、公共サービス等の分野でVNeIDを用いた手続きが拡大しています。

2. 新制度内容:国内線セキュリティで何が変わるか

以下が、具体的に国内線搭乗時に変更される主なポイントです:

  • セキュリティチェックの簡素化:2025年9月15日から、国内線乗客はVNeIDアカウントまたは国民IDカード(電子IC付きなど)を使って、生体認証を含むセキュリティチェックを通過できるようになります。
  • 自動搭乗口・自動チェックポイントの導入:空港・航空会社と協力して、自動搭乗ゲート(kiosk)や自動化されたセキュリティチェックの仕組みを導入。これにより、従来のチェック方法よりも搭乗手続きがスムーズになる見込みです。
  • 例外扱い:預け荷物がある乗客、特別なサポートが必要な乗客、または特別便の搭乗者などは従来通り手動での手続きが求められることがあります。

3. 実施スケジュールと対象空港・対象者

制度の導入スケジュールと適用範囲は以下の通りです:

日付実施内容
2025年9月15日国内線搭乗者に対し、VNeIDまたは国民IDを用いた生体認証+セキュリティチェック通過が義務化。航空各社と空港会社による準備開始。
2025年10月ベトナム全空港で生体認証技術がVNeIDと連携して100%使用可能に。駅や駐車場など交通関連施設にも拡大。
2025年12月1日預け荷物がなく、通常搭乗者であれば、VNeIDまたは自動キオスクを使った全工程を通過可能。特別搭乗者・荷物を預ける乗客は例外。

対象空港は、Vietnam Airlines、Vietjetなどの航空会社が運航する国内線全空港。主要都市(ハノイ、ホーチミン、ダナンなど)を含む空港が含まれます。

4. 利用者の準備と注意点

乗客として新制度をスムーズに利用するためのポイントは以下の通りです:

  • VNeIDアカウントの登録と確認:まだVNeIDを持っていない人は、政府の公式サイトや専用アプリで事前登録を済ませておくこと。顔写真・指紋登録等の生体情報のアップロードが必要になるので、余裕を持って。
  • 国民IDカードの更新:古いカードや非電子式のIDカードでは自動チェックができない場合があるため、必要に応じてICチップ付きのカードに更新を。
  • 充電とモバイル端末の準備:VNeIDアプリを使うため、スマホのバッテリー切れやネット接続不良がないようにしておく。空港内で予備バッテリーが必要になるかもしれません。
  • 時間に余裕を持つ:自動チェックシステムやキオスクの混雑が予想されるため、搭乗時間の2時間前など余裕ある行動を。
  • 例外対応の確認:預け荷物の有無、特別なサポートが必要か等、例外となる場合は手動手続きが残る可能性があるので、航空会社や空港案内を事前に確認。

まとめ

2025年9月15日より、ベトナム国内線利用時にVNeIDまたは国民IDを使ってセキュリティチェックを通過する制度が始まり、10月には全国内空港にて生体認証連動が完全実施予定です。これにより搭乗手続きが効率化され、安全性も増す見込みです。

旅行者・国内移動する人は、VNeIDの準備、IDカードの確認、時間に余裕をもった行動を心がけることで、この新制度をストレスなく活用できます。ベトナム国内を飛行機で移動する際の新常識として、ぜひ頭に入れておきましょう。

(Photo by VnEconomy)